「術後感染予防抗菌薬使用のための実践ガイドライン」

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日本化学療法学会と日本外科感染症学会が共同で作成した術後感染予防に関するガイドラインです。昔のことですが大学病院にいた頃に歯肉癌で顎骨を切り取る手術をすると、術後感染が頻発していました。その頃は術後感染が生じないような創部管理や抗生物質の使用に皆が関心を寄せていました。

歯科医院で外来診療をする現在では術後感染を経験することはめったになく、術後感染予防に気を使うこともめったにありません。抜歯後に抗生物質を内服してもらう必要性も感じませんが、2016年に出たこのガイドラインでも、抜歯に際して抗生物質を使用する必要はないと記載されています。

抜歯に関しては「心内膜炎、SSIリスク因子なし」の場合に抗生物質が必要ないということです。局所創感染(SSI)リスクがある場合は抜歯1時間前にサワシリン(薬品名:アモキシシリン)(AMPC)もしくはオーグメンチン(CVA/AMPC)を内服し、必要があれば術後も48時間以内は内服を継続するとなっています。下顎埋伏智歯抜歯の場合も同じです。感染性心内膜炎の高リスク群でも抜歯1時間前のサワシリン内服かビクシリン(薬品名:アンピシリン)(ABPC)点滴が推奨されていますが、術後投与は不要です。ペニシリンアレルギーがある場合はいずれもダラシン(薬品名:クリンダマイシン)(CLDM)を使用します。

2017年に改訂された「感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン」では感染性心内膜炎の高リスク群のみならず中等度リスク群に対しても予防投与を推奨しています。

抜歯の上には歯科インプラント埋入手術も記載されています。感染性心内膜炎と同じで術前のサワシリン内服のみで術後は不要です。また、サワシリンの量も感染性心内膜炎より少なめです。

 

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