退官記念講義

年度末が迫り、定年退職を迎える教授方の退官記念講義が大阪大学の各学部(研究科)で開催されました。歯学部では口腔解剖学第一教室の脇坂聡教授と口腔外科学第一教室の古郷幹彦教授の講義がありました。

例年は学部の学生(5,6回生あたり)や口腔外科系列の医局員が教室に押しかけてすし詰め状態になります。今年はコロナ感染拡大防止のために入室人数が限られ、WEBでの視聴が主となりました。

退官記念講義

渡邉 昌克先生

はじめまして、木曜日の診療を担当させていただく渡邉と申します。大阪大学歯学部附属病院の保存科に所属しており、歯の根の治療(根管治療)を専門におこなっています。

ひぐち歯科は患者様の1番の悩みである『痛み』への対処を専門的におこなっている歯科医院です。私も患者様の痛みを取り除く助けになれるよう努力してまいります。

ウラジロタデ

上川郡美瑛町の望岳台で咲いていました。白い花を咲かせる高山植物ですが、黄色く紅葉しかけていました。葉の裏側が白っぽく見えます。

アトリエうかいのクッキー

成瀬先生からアトリエうかいのクッキーをいただきました。
さくさく、カリカリ、ホロホロしっとりと色々な食感のクッキーが楽しめて甘さも控えめでとても美味しかったです。ありがとうございました。

クッキー

抜歯した部分に生じた歯周病の急性発作

2021年5月19日
相談1: (67歳 男性)

家族が歯医者さんで歯周病の急性発作を起こしてると言われて帰ってきました。でもよく聞いてみると、言われた場所は3年前に抜歯したところでした。抜歯した所でもこういうことがあるんでしょうか?そして、こういう場合はどのような治療をしたらよいのでしょうか?お教え頂ければ幸いです。
回答1:口腔内科 樋口均也

歯周病は歯の周囲の組織が炎症を起こす病気で、歯を抜いた部分に生じることはあり得ません。 抜歯した歯の前後の歯に歯周病の急性発作が生じたのではないでしょうか。あるいは、抜歯した歯の一部が残存し、そこに急性発作が生じた可能性も考えられます。

イワインチン

清里高原の清里テラスの草むらで咲いていました。河原に生えるカワラヨモギは生薬の茵蔯蒿の原材料です。イワインチンの葉はカワラヨモギの葉に似ていて、高山の岩場や砂礫地に見られるため、この名が付きました。

内科でも歯や顎の異常を調べることができますか

相談1: (43歳 女性)
骨膜炎、智歯周囲炎、歯槽骨炎、顎骨骨膜炎、蜂窩織炎、歯性上顎洞炎、根尖歯周組織炎みたいなものは口腔外科でなく一般歯科でレントゲンで必ずわかりますでしょうか。よろしくお願いいたします。

あと顎が今少し痛いのですがもし内科で顎のあたりのレントゲンを撮った場合、内科でも歯のあたりに膿などがたまっていればわかるのでしょうか。今37.2℃くらいの微熱と頭痛が5日続いています。
回答:口腔内科 樋口均也

歯や顎の異常についてエックス線検査で調べる場合は、通常パノラマ断層か口内法により撮影を行いますが、歯科専用の装置を用いる必要があります。

ただし、内科でも後頭一前頭法、側斜位法、頭頂―オトガイ法、ウォーターズ法などの撮影方法は可能かもしれません。

エックス線検査で異常が見つかった場合は、内科では薬の処方のみの対応となるため、治療は歯科で受ける必要があります。発熱などが改善した後、歯科を受診しましょう。
相談2: (43歳 女性)

貴重なお時間をさいて詳しくお教え頂きどうもありがとうございました。心より感謝いたします。ご多忙な中お手数をおかけして大変申し訳ありませんでした。

進行期(中程度・重度歯周炎)の治療について②

歯周外科手術
中程度以上に進行した歯周病に対する一般的な外科治療法です。麻酔を行い、歯肉を切開して歯周ポケットの深部にたまった歯石などを取り除き、ポケットが浅くなるように歯肉を位置付けて縫い合わせます。術後は歯周病菌の巣がなくなり、歯周ポケットが浅くなるためケアしやすく、将来的に歯が長持ちするようになります。

歯槽骨整形術
歯周病菌によってデコボコになったり、穴があいてしまった骨の形状を整えます。歯肉だけでなく、歯を支える骨も同時に整える手術です。

骨移植術
骨が溶けて穴があいてしまった場合に、お口の中の他の箇所から健康な骨を取り、その穴に埋める治療法です。基本の歯周外科手術と共に行います。

歯肉再生術
プラーク中の細菌や歯ブラシなどによる刺激に対して、抵抗できる丈夫な歯肉が不足している場合に、上アゴの強い歯肉を弱い部分に移植することにより、歯肉を再生する手術です。

歯槽骨再生術
エムドゲイン・ゲル法により、溶けてなくなった歯槽骨を再生します。

歯周病は、痛くなってからでは手遅れです。痛くなる前に、的確な検査と治療、そして予防を行いましょう。また、治療後はご自宅でしっかりとブラッシングを行い、歯科医院で定期的にPMTCを受けることが大切です。

暴露・反応妨害と反応妨害

事例では小学生男児に見られた不潔恐怖などの強迫性障害が取り上げられました。強迫性障害に対する認知行動療法では、暴露・反応妨害が多用されます。しかしこの事例では暴露・反応妨害は実施されず、反応妨害が実施され、症状が改善しました。

強迫性障害では強迫観念があって、それを打ち消したり緩和したりするために強迫行動が生じます。強迫観念をわざと逆なでするような行動(心の中で想起することも含めて)を暴露といい、強迫行動を禁止もしくは制限、遅延することを反応妨害といいます。

口臭が気になって舌磨きをせずにはいられない口臭症患者の治療をすることがあります。舌を磨きすぎて粘膜が赤くなったり、ヒリヒリしたりしていても、舌磨きをやめることができません。口臭が気になり、周囲の人の表情やしぐさを見るとますます自分が臭いを発生させているという思いが強くなります。どこからにおいが生じているのかと、鏡で口の中を観察すると舌が異常に白いことに気づき、ここから臭いが出ているのだと確信します。そうなると舌磨きが止まらなくなります。

本当に舌が異常な白さなのか、認知再構成するのが正攻法ですが、暴露・反応妨害法で対処することも可能です。舌を磨かないというのが反応妨害です。舌を磨かないで人と話をするとか、舌から臭いなんて出ていないと大きな声で何度も唱えるとかいうことが暴露です。

進行期(中程度・重度歯周炎)の治療について①

歯周病菌は、酸素のある環境ではほとんど活動できない細菌です。歯周病菌は歯と歯肉の境目(歯周ポケット)に巣を作り、進行するにつれてポケットが深くなるため酸素が届きにくく、そのため活動しやすくなるのです。そこで、歯周ポケットを浅くして酸素を届きやすくする(歯周病菌が生息できない状態にする)ため、外科手術を行います。たとえ歯ブラシが届かないほどの深い歯周ポケットでも、歯の根の4分の1がアゴの骨に付いていたら、手術で炎症部を取り除くことが可能です。そして、術後は歯磨きなどで歯垢(プラーク)をなくすケアを行えば新しい結合組織が生まれ、歯とアゴの骨とが自然につながります。